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GMO「お名前.com デスクトップクラウド」の恐喝事件とSo-net 258万件の漏えい:10月27日の2つの発表から、企業が今週確認すること

GMOのクラウドデスクトップへの攻撃では、攻撃者が金銭を要求し、情報だとする内容を公開しました。So-netでは258万件の会員情報と5.4万件のメールパスワードが漏れています。社員が両サービスを業務で使っていないかを確認し、パスワード変更と、なりすまし連絡への注意を今週中に伝えてください。

公開日約7分で読めます

写真:Stefan Lobont / Pexels

この記事の要点(経営者向け)

本記事の情報は、2026年10月28日朝(日本時間)時点のものです。どちらの事案も調査が続いており、原因はまだ公表されていません。最新の状況は、末尾の出典に挙げた各社の発表をご確認ください。

  • GMO:クラウドデスクトップへの侵入

    GMOインターネットは10月20日、「お名前.com デスクトップクラウド」で一部の顧客のサーバー環境に第三者が不正なプログラムを仕込んだことを確認しました。影響の可能性があるサーバーは26,739台で、10月21日午前4時から全プランのサーバーを順次停止しています。[1]

  • GMO:恐喝と情報の公開

    同社によると、10月21日に約80億円を要求する脅迫メールが届きました。同社は要求に応じない方針で、警察に相談しています。10月27日12時30分には、攻撃者とみられる人物が同社と顧客の情報だとする内容を公開したことを確認しました。顧客の取引口座で身に覚えのない取引があったという報告も寄せられています。[2][3]

  • So-net:258万件の会員情報

    ソニーネットワークコミュニケーションズによると、10月19日にSo-netの会員データベースへ不正アクセスがあり、So-netとplala(Sコース)の会員258万5,481件の氏名、電話番号、メールアドレス、生年月日などが漏えいしました。一部のメールサービスでは5万4,401件のメールアドレスとパスワードも漏れています。クレジットカード情報は含まれていません。[4]

  • 今週やること

    社員が業務でお名前.com デスクトップクラウドやSo-net・plalaのメールを使っていないかを確認してください。使っていれば、各社の案内どおりにパスワードを変え、多要素認証を有効にします。全社員には、両社や関係機関をかたるメール、SMS、電話に応じないよう伝えてください。[5][4]

GMO「お名前.com デスクトップクラウド」で何が起きたか

お名前.com デスクトップクラウドは、顧客が自分のパソコンから接続して使うクラウド上のサーバー環境です。GMOインターネットは第4報で、サービスのシステムにセキュリティ上の脆弱性があり、環境に不正アクセスされ、顧客の情報が社外に持ち出されたことを確認したと説明しています。[2]

同社によると、攻撃者とみられる人物は、要求を拒めば、国内外70社以上の証券・FX会社に開設された顧客の取引口座の不正操作を続ける、サービスや接続している顧客のパソコンの情報を公開する、ランサムウェア攻撃を行う、などと脅しています。同社はこれを受け、主要な取引所や証券会社にサービス経由のアクセスの遮断とセッションの強制終了を依頼しました。10月27日13時55分時点で、ランサムウェア攻撃は確認されていません。[2][3]

同社は、現在の利用者全員に一律5,000円の見舞金を支払い、不正取引による実際の損失を補償すると発表しました。また、政府に対し、今回の事案を「能動的サイバー防御」の初めての適用事例として扱うよう要請しています。[2]

So-netで何が漏れたか

漏えいした会員情報は、氏名、電話番号、メールアドレス、ユーザーID、生年月日、性別、インターネット接続用IDです。会員のログインパスワードは漏れていません。対象は現会員と、2026年3月以降に退会した元会員です。このほか、銀行口座情報16件と、パスワード再設定用の通知書情報7件も漏えいしました。NUROを含むほかのサービスでは漏えいは確認されていません。[4]

図 1

So-netの漏えい件数(内訳)

So-net会員214万1,986件、plala(Sコース)会員44万3,495件の会員情報が漏えいしました。また、一部のメールサービスでは5万4,401件のメールアドレスとパスワードも漏れました。

データを表で見る
So-netの漏えい件数(内訳)
漏えい件数(件)
So-net会員情報2,141,986
plala(Sコース)会員情報443,495
メールアドレスとパスワード54,401

注: メールアドレスとパスワードの件数は、So-net会員のうち4つのメールサービスの利用者分です(メールサービス(G)24,655件、A-Box 17,672件、ソネットVAIOメール7,005件、PostPetメールアカウントサービス5,069件)。

出典: [4]

So-netによると、メールアドレスとパスワードが漏れたことで、第三者がメールソフトやWebメールでその人のメールを読んだり送ったりできる状態でした。同社は10月27日10時ごろから該当するメールパスワードを順次初期化しており、利用を再開するにはマイページからの再設定が必要です。[6]

時系列

図 2

2つの事案の経過(2026年10月)

どちらの事案も10月19日に始まりました。GMOは10月21日にサービスを止め、So-netは10月23日に不正アクセスを確認し、10月27日に両社が新たな発表をしました。

  • GMO お名前.com デスクトップクラウド
  • So-net
  1. 10月19日・GMO お名前.com デスクトップクラウド

    顧客の問い合わせを受けて調査開始

  2. 10月19日・So-net

    会員データベースに外部から不正アクセス

  3. 10月20日・GMO お名前.com デスクトップクラウド

    不正なプログラムの設置を確認

    新規申し込みとコントロールパネルを停止

  4. 10月21日・GMO お名前.com デスクトップクラウド

    全プランのサーバーを順次停止、約80億円の脅迫メール

  5. 10月22日・GMO お名前.com デスクトップクラウド

    警察に相談

  6. 10月23日・So-net

    不正アクセスを確認し、サーバーを停止

  7. 10月24日・So-net

    個人情報の漏えいと件数を把握

  8. 10月24日・GMO お名前.com デスクトップクラウド

    見舞金と損失補償を発表、能動的サイバー防御の適用を政府に要請

  9. 10月27日・So-net

    メールパスワードを初期化し、漏えいを公表

  10. 10月27日 12:30・GMO お名前.com デスクトップクラウド

    攻撃者とみられる人物による情報の公開を確認

出典: [2], [3], [4]

2つの事案の違い

図 3

GMOとSo-netの事案の比較

GMOでは顧客が使うクラウド上のサーバー環境が狙われ、恐喝と取引口座の不正操作が起きています。So-netでは会員データベースが狙われ、会員情報と一部のメールパスワードが漏れました。

GMOとSo-netの事案の比較
GMO デスクトップクラウドSo-net
狙われた場所顧客のサーバー環境(最大26,739台)会員データベース
パスワードサーバーに保存した認証情報は変更を要請4つのメールサービスで54,401件漏えい
クレジットカード同社は決済情報を保有していない含まれていない
攻撃者の動き金銭要求と情報だとする内容の公開二次被害は確認されていない(10月27日時点)
原因システムの脆弱性を確認、詳細は調査中調査中

出典: [1], [2], [3], [4]

社員が使っていたら:確認の流れ

図 4

自社に関係があるかを確かめる手順

まずお名前.com デスクトップクラウドの利用を確認し、次にSo-netやplalaのメールの利用を確認します。どちらにも当てはまらなくても、なりすまし連絡への注意は全社員に必要です。

  1. お名前.com デスクトップクラウドを使っている人はいるか

    はい

    GMOの案内に従い、接続に使ったパソコンでフルスキャンを行い、データをバックアップし、ネットワークから外して電源を切ります。各種アカウントのパスワード変更と多要素認証の設定は、別の安全な端末から公式サイトで行います。

    いいえ

  2. So-netやplalaのメールを業務で使っている人はいるか

    はい

    対象のメールサービスなら、So-netのマイページからメールパスワードを再設定します。ほかのサービスで同じパスワードを使っていれば、そちらも変えます。

    いいえ

  3. 全社員になりすまし連絡への注意を伝える

    両社とも、事案に便乗した不審なメール、SMS、電話に注意するよう呼びかけています。リンクや添付ファイルは開かず、各社の公式ページで確認します。

出典: [1], [5], [3], [4]

  • 社員に、お名前.com デスクトップクラウドを業務(経理や取引を含む)で使っていないかを確認した
  • そのサーバーに保存していたIDやパスワードを変更し、同じパスワードを使っていたほかのサービスでも変更した[1]
  • メールやクラウドのアカウントで、身に覚えのない連携アプリ、転送設定、拡張機能、登録端末を削除した[5]
  • So-netやplalaのメールを業務で使う社員がパスワードを再設定した[4]
  • 攻撃者が公開したとする情報を見に行ったり共有したりしないよう、全社員に伝えた[3]
  • 「損失を取り戻せる」などと費用を求める連絡には応じないよう伝えた[5]

よくある質問

ZeroKaiでできること

今回の2つの事案は、どちらもサービス提供会社の内部で起きたもので、利用者側からは見えません。一方で、自社が外部に公開しているサーバーやリモートアクセスの入り口は、自社で把握できます。ZeroKaiは、ドメインを入力するだけで、証明書の透明性ログに記録されたホスト名を一覧にし、管理画面や検証環境に見える名前を目立たせます。所有権を確認したドメインでは、Shodanが観測したリモートアクセス、ファイル共有、データベース、FTPといった公開サービスも表示します。

出典

本文中の[番号]は、以下の出典に対応しています。 リンク先は2026年10月13日に確認しました。

  1. [1]GMOインターネット株式会社「「お名前.com デスクトップクラウド」への第三者による不正アクセスに関するお詫びとお知らせ(第1報、英語版)」、2026年10月21日
  2. [2]GMOインターネット株式会社「「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスに関するお詫びとお知らせ(第4報、英語版)」、2026年10月24日
  3. [3]GMOインターネット株式会社「「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスに関する現在の対応(第10報、英語版)」、2026年10月27日
  4. [4]ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社「So-net会員データベースへの不正アクセスに伴う情報漏洩に関するお詫びとお知らせ」、2026年10月27日
  5. [5]GMOインターネット株式会社「「お名前.com デスクトップクラウド」ご利用のお客様へのお願い(第6報、英語版)」、2026年10月26日
  6. [6]ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社「So-net 会員データベースへの不正アクセスに関するご質問と回答」、2026年10月27日

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